なちぐろ アーカイブス

ヒカ碁二次創作のお話置き場です(ヒカル少女化注意)

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リボンの棋士 57(あとがき)

<オマケ>
 

 

佐為は天に昇る途中で、ヒカルが屋根の上で自分に別れを告げる声を聞いた。


「ヒカル…」

木の葉の行方に自分への言葉を託すヒカルを佐為はニッコリと見守っていた。

「キット貴方なら真っ直ぐ歩いて行けますね。

一人では真っ直ぐに歩けなくても
アキラと 二人なら螺旋を描くように二つの道を拠り合わせて進んで行くのでしょう。」

 

人には見えない空の上にある光の波を
佐為は天界へ帰るべく扇で招きよせてその上に立った。

「神の一手への道、どうか歩き続けてくださいね。私もその先で待っていますから…。

 

 

さて、私も天界に戻らねば。実はまだ天のお父様との対局は終わってないんですよね。

打ち掛けにしてもらってましたから、続きを打ちに帰らねばなりません。

ええと…私の三十二手目で打ち掛けに入りましたから
次は…神の三十三手目からでしたっけね。」

 

 


。 . 。 . 。

 

 

 

お城のバルコニーではもう見えもしないのに、ヒカルを見送るように王、王妃、倉田の三人が並んで立っていた。


「姫が一人で、囲碁修行だと… ありえないよなあ!」

「一人 といってもキット噂が味方してくれますよ、伯父上」
「噂?」

「怪物退治の豪傑姫 なんてのじゃないでしょうね?」

「んー、…まあそんなとこです。」

 

王妃がクラクラとめまいを起こしかけている横で

倉田は若干、気の抜けた顔でそう言った。

 

「あーあ、これって横取りだよなあ、先に出て行っちゃうなんてさ。俺、ラーメン食いたかったのに…
あ!」

 

倉田の叫ぶ声に王と王妃は肝をつぶした。

城にこだまする倉田の絶叫。

 

「ヒカル王女!約束が違うぞ!

俺、ずいぶんオマエの為に頑張ったんだぞっ!

…ひでェじゃんか!

おにぎり、食ーわーせーろー!」

 

おわり

 


 

 

 

…はい。

 

おわりました。

ボツテキスト膨大で何度裏仕様にいきそうになったか。
カナリアくらいの大きさになったり動物に変身させられたり 色々考えただけでおわった話も多々。

もっと アキラをかっこよくしたかったんですがワシが優柔不断なので そういうやつになってしまいました。
正しい手順を踏む性格なのに なんで最後は(笑)

最終回は雨が降っている というのと二人が馬で駆け去って終わり というのだけは最初から決まっていたのですが。
なげー(笑)

さいしょ、10回も書かない気でいたのですが 大長編ですね、と某お方にBBSで言われ
「長編 のほうがいいのかな?」と思いついたネタを考えもなしに突っ込んでいったら55回になりました。
しかも最終回  長すぎですね。あまり長すぎてDreamWeaverが激重でした。
テキスト打ち込みが画面上で間に合ってない(笑)
50で終わらなかったから、と思って書き足したものはたいしたことなかったのです。ただ、話の書き方がワケわかんなくなっていた。
まだまだちらかした伏線ぽいものが キレッ端のまま放置してる事多いですが すいません、長いことかけすぎたのが悪いんですよ。正直わかんないです(笑)
あの話はいったいどーなったんだ と云う突っ込み もしありましたら  おしえてください。

あんまり長いことかけすぎて もう最後まで見ていただけずに終わった方もおられるかもしんないですね
すみません! しかもこんな終わり方です。 笑いとクサさが身上です。

二年かかってる…!
ヒカルの体感時間1年、アキラの体感時間2週間足らず という設定ゆえ、目指していた連載終了は
1年前の今日でした。

今日 中秋の名月です。お話ではふれあい囲碁まつり決勝戦がこの日です。
しかし(04/09/28 ) 曇ってお月様見えません。あはははは…
…と書いたまま撃沈して日付変わってしまいました…!
アップは29日です(--;)ああああ。

お絵描きもアップしないでごめんなさい

このあとがきもそのうち加筆修正いたしますー。

 

 


 

↑ …というのが本作掲載時のあとがき。若干ハイですね(^^;)

 

お疲れ様でございます。これで終わりでございます。

 

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 ↑ネコの日記念で日記の方にあげてたラクガキ。
こんな格好でヒカルを追って旅に出ちゃうんでしょうか。
…闇の天使・永夏を背後霊みたいにしょって旅する「長靴をはいたネコ」…怖すぎますw

 

倉田さんも囲碁で大成する男の魂宿っちゃったからにはきっと囲碁修行の旅に出るだろうし、東遊記編(?)も、大変にぎやかなロードムービーが展開しそうで そういう想像するだけで楽しいです。ヒカルはたとえ中東地域で男装がばれて首をはねられそうになっても、賭け碁で負けて身ぐるみはがされるような目に遭っても、最後はチャッカリ幸運の波に乗っかって旅出来そうだし。なにしろ天使のキスのご加護がありますからねえ。(ソレ言うとアキラは天使の間接キス…って本人は知らない方が幸せかもしれません。)

 

閑話休題

 

今回、再録にあたって12年ぶりに読み返しまして。

現代設定のお話はなにかと古い印象があったのですが、ここまで古臭いと逆に何の抵抗もなく読み返せましたよ。

ふざけて埋め込んでたリンクはさすがにあちこち切れていましたが、オレオレ詐欺もいまだ健在ですしねw(今は振り込め詐欺とか特殊詐欺と言いますが)

 

手塚作品とヒカ碁の両方おちょくった、エエ根性してるお話です。

適当に忘れてることもありまして、読み返してみたらけっこうおもしろかったです。&続きが気になってどんどん読んでました。

自分で書いておいてなんでしょうね、安上りですね!

 

さて 自分でも よくこんな設定にしたよな、と思うのは、王子様配役でしょうか。

 

読んでるこっちが肩こっちゃう勢いの、かたっ苦しいアキラさんですね。おさむらいさんですからね。

読んでて肩こったでしょう。
裏仕様などと言ってますが、当時、PG13(13歳以下は大人と一緒に読んでね!と)というレーティングを掲げていたふざけたサイトでしたので、我ながらナニぬかしとんねん、と思います。いろんな意味で残念なサイトであります。

 

最初、当然ながらアキラを「隣の国の王子様」にしようとしたのですが、

試しに描いた絵がこれですよ。(当時の日記ログに残ってましたw)

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即断念ですよ。かぼちゃパンツ!こんな出落ち。反則ですって。

これで登場してしまったら最後までどうにもなりませんもん。いや出すならこんな格好はさせませんが、描いちゃったらもう、ココから離れよう、という気持ちで懸命になってしまいましての、純和風王子様…若殿様アキラ殿になりました。

でも社はカボチャ履いてる気はしません。ちゃんとカッコいい騎士様のお姿でしょう。
…勝手なものですね。

だからって若殿さまにするこたないだろう、というところですが、コレは当時書いた短編も影響していると思います。(暴れん坊将軍のテーマに乗って若様アキラが無双するよーな話です)

設定をムチャクチャにすることで先読みさせない効果があるかと思ったら描いてる自分にも先が読めない素敵な設定が出来上がりました。

ゲーム世界じゃあ珍しくもないですが。騎士と魔法使いとサムライと忍者がパーティー組んでダンジョンに入るとか 普通ですもんね。…いや、ゲームじゃねえし。

 

さてこの若様ご一行、遠い東洋の島国から来てるけど、

そうそう頻繁にシルクロード行き来出来そうにないですが

どうなるんでしょうね。 

普通に来てるから普通に行き来できるのかな(笑)

 東洋の大国は囲碁が通行手形の代わりになるとか そういうワケわかんない設定にしても楽しいなー。

 

 あ、そうそう 社。社をフランツ王子ポジションにしたのも当初はなんでやねんと自分にツッコミ入れながら書いていた部分ですが、

考えてみたらあれですよ、彼は原作でも

関西棋院」 という、となりの国の王子様wですからねw (応援してるのはおっさんばっかりだけど)

西どなりの国 なんて設定 思いついたが運の尽き、フランツ・チャーミング王子(原作の王子、こんな名前なんだー。)だったらぜったい展開しないお話になりました。

「貧弱な坊や」表現のためだけに出したと思われるブルワーカーまで伏線回収するマメな社王子でした…。

 

のほほんとしたヒカルの国に比べてハードな設定背負ってる彼のお国。昔はブイブイいわしてた、というかんじでしょうか。

社と ナチグロwの変身した男の子ヒカルはカッコいいキャラのつもりでおりますが

騎士姿のカッコいいの描きたくて描きたくて。 でも画力不足の上に気負いすぎて描けないと。

絵にも描けないナントカってやつです。誰か描いてほしいです。

 

 

◆いろいろキャラクター

一柳先生と桜野さんを親子にしてしかも一柳先生女性化。悪夢の様です(笑)

いやあ結構好きですよ、この母娘。

 

三谷は修さんと二人で楽しそうですが、もう少しお話の内側に入れてみたかったかもしれません。

 

悪徳碁盤屋さんも西の国の人として出しましたがチョイ役なのにけっこういい味出ました。この辺は原作の良さにかなり助けられているなあと思います。

 

和谷の鍛冶屋設定は手塚アニメ版リボンの騎士の鍛冶屋さんがいなかったら出てこなかったでしょうね。あるいは ホルスか?(また古いね) 和谷のためだけに双子になった森下先生、二人一緒の場面も作れたらよかった<おっさんの活躍ばっかりになりそうだ

伊角さんも碁石ショキショキ洗うのが、らしくて(原作じゃそんな場面ないんだけどね)好きです。
…はて、来年度は伊角さんが優勝するらしいですが、ヒカルは賞品になってるんでしょうか。というかアキラは優勝できないなんて、いったいどうなってるのか。
そのころ二人の舞台は塔矢藩なのかな的な想像をしてもみておりますが(笑)
…夢が膨らみますねw …と、私の頭の中では週刊碁ならぬ瓦版碁の版元がつぶやきました。(ホントか)

 

◆神の一手 
神が存在する世界なんで、神の一手どころか三十三手目もあるというw

みもふたもないコト書いてますが、

西洋風の世界で囲碁やってるんですから どこまで異世界なんだと ある意味一番原作を冒涜してるんじゃないでしょうか… すみません。

 

 

◆ところで

古いお話だからって、いじったらかえってつまらなくなることがあるというのはよくあることでして…

原則いじらない と決めて再録しておりましたが、

リボンの棋士の後半はなんだかんだで結構修正や加筆を行いました。

勢いに任せてダーッと書くのも味だと思って書いていました当時。

今読み返したらワケわかんない(笑) ごめんね読まされてる方もっとワケわかんなかったね。

いやまったくごめんなさい。直したからって萌え度が上がったわけでもなんでもないので さらに申し訳ないです。

 

元の文章が読みたい方は 元のURLをご存じでしたら可能ですよ。InternetArchiveというサイトがございまして…見に行ったらほぼ残ってました。

 

 

 最後まで読んでいただき 本当にありがとうございました!